純粋な光

 自分の好きなことをしているとき、人は本当に輝いている。

 それはその物事に対する純粋な気持ちから輝いている。そしてそういう光を持った人が私は好きだ。その光は自由で、人を本当に豊かにしてくれる。

 

 中学生のときに、世界史の教科書で初めて知ったイタリアルネッサンスの世界。それは私を本当の勉強をする楽しさに導いてくれた。

 それ以前にも、たまたま、テレビでバチカンにあるシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの天井画の修復のドキュメントをやっていて、絶対大人になったら、この天井画を見に行くと心に決めていた。

 

 そしてその夢は3年前に叶って、私はイタリアのミラノからベネチア、フィレンツェ、ローマ、カプリと旅することができた。私は旅が好きだから、もちろんこの旅行は楽しかった。でも、念願のシスティーナ礼拝堂は大勢の観光客でごった返し、肝心の天井画ははるか高く遠く、テレビで見た迫力とは違ったものだった。もちろん、オーディオガイドで聞いた解説は私のこの絵画に対する知識をはるかに超えるもので興味深く思い出に残っているけど、私が中学生のときに心の中で描いたイタリアルネッサンスは実際に目にするよりもっと華やかで自由な世界だったのだ。

 それは本を読むような間接的な体験も、ときには実際の体験を超えるということだと思う。そしてそれが何かを学ぶということの楽しさなのだと思う。

 それはときに実際のそれ以上に人の心を豊かにして、本当の自由に導いてくれる。

 私が初めてイタリアルネッサンスを知ったときからだいぶ時が経つけど、私は今も同じような出会いを私の人生に期待している。

 純粋な光との出会いを。