アウフヘーベン〜小池百合子さん

 今回の選挙の結果は複雑だった。

 枝野さんが第一野党の党首になったことは歓迎すべきことだけど、本当のところ私は小池百合子さんにも期待していた。

 

 小池百合子さんの「排除いたします」といった言葉が足を引っ張ったとどこかで見た。でもそれを言うなら自民党の二階堂幹事長は、森友、加計問題を、報道陣の前で

「あんな些細な(だったか、とにかくちっぽけなというニュアンスの言葉)こと‥、」と言いそうになって、たいして動揺することもなく口をつぐんで言い直した。

 男なら許される失言が、女性だと格好の攻撃対象になって、結局表舞台から引き摺り下ろされる。

 

 小池百合子さんには感謝している。

 

 それはとても意味深い言葉を教えてくれるからだ。

 「アウフヘーベン」日本語では止揚、弁証法的発展では、事象は低い段階の否定を通じて高い段階へ進むが高い段階のうちに低い段階の実質が保存されること。(広辞苑より)

 

 ドイツ語圏を旅して思ったけど、ドイツ語は単語が長い。

 でもおそらくこの単語のように、一語が持つ意味が深いのだろうと察する。

 

 これは今の私の状況で言えば、愛想が悪いだけではない、不快な言動までするアパートのコンシェルジュとの関係性を何がしかの形で否定することが可能になり、その行為を通じてより高い境地に到達するが、私は同じアパートに住んでいるので、そのコンシェルジュとの関係性は継続している、というようなことなのだろうか?

 

 言葉をひとつ知るだけで、ひとつ希望が持てる。

 

 そしてこのような言葉を知らないからといって、小池百合子さんは横文字が多いとぼやくのではなく、小池百合子さんの使う言葉がもたらす新しい世界をのぞいてみたらいいと思う。私は小池百合子さんが政治の第一線でこれからも私たちに新しい驚きを与えてくれることを望む!